「駐在妻になったけど、できれば少し働きたい」
「現地採用ではなく、日本の仕事を海外からできないかな?」
「完全在宅の求人を探しているのに、“海外から勤務OK”の仕事が全然見つからない……」
海外に住んでいる駐在妻が仕事を探そうとすると、日本に住んでいた頃とはまったく違う壁があります。
その一つが、
「フルリモート」と書いてあっても、海外から働けるとは限らない
ということ。
私はここが、駐在妻の在宅ワーク探しで一番分かりにくいところだと思っています。
日本国内ならどこでも勤務OK。
でも海外在住者はNG。
そんな求人も普通にあります。
そこでこの記事では、海外に住みながら日本の会社・クライアントの仕事をすることを考えている駐在妻に向けて、
- 仕事を探す前に確認すること
- 「海外在住可」の求人を見つける検索方法
- 業務委託の仕事を探せる場所
- 応募書類の作り方
- 面接で確認されやすいこと
- 契約前に絶対確認したい条件
- 仕事開始後のキャリアアップ
まで、実際に仕事を探す順番でまとめます。
「日本企業から業務委託で仕事を受ける」ことと、「滞在国で合法的にその仕事ができる」ことは別問題です。
帯同ビザ・配偶者ビザでの就労可否、現地の税務、日本の税務、夫の勤務先の帯同家族向け規定などは国・家庭・契約形態によって異なります。
仕事へ応募する前に、自分の滞在資格と夫の会社のルールを確認してください。
- 駐在妻の在宅ワーク探しで最初に知っておきたいこと
- 【7ステップ】駐在妻が海外からできる業務委託を探す方法
- STEP 0仕事探しより先に「海外で働いていいか」を確認する
- STEP 1まず「週何時間・いくら・何をするか」を決める
- 駐在妻に向いている業務委託の仕事は?
- STEP 2「海外在住可」で求人を探す
- どこで仕事を探す?私は4ルートを併用するのがおすすめ
- 駐在妻の仕事探しでは「時差」が条件になる
- STEP 3プロフィール・職務経歴書を作る
- STEP 4気になる仕事には複数応募する
- STEP 5オンライン面接を受ける
- STEP 6採用されたら「業務委託契約」を必ず確認する
- 業務委託は「在宅パート」ではない
- STEP 7最初の仕事は「実績作り」と考える
- 未経験なら「何でもできます」より1つに絞った方が仕事を取りやすい
- 駐在妻であることが、逆に強みになる仕事もある
- 業務委託からキャリアアップする方法
- 「駐在期間が終わっても続けられる仕事」を選ぶのがおすすめ
- 駐在妻が業務委託で働くメリット
- 逆に、業務委託が向かない人もいる
- まとめ|駐在妻の完全在宅探しは「海外在住可」から始める
駐在妻の在宅ワーク探しで最初に知っておきたいこと
駐在妻が在宅の仕事を探すとき、最初に知っておきたい言葉が3つあります。
| 言葉 | 意味 | 海外から働ける? |
|---|---|---|
| 在宅勤務 | 自宅から勤務できる | 海外可とは限らない |
| フルリモート | 原則出社せず勤務できる | 日本国内限定の場合も多い |
| 海外在住可 | 海外居住者からの応募も想定 | 可能性が高いが、国・時差等の条件確認が必要 |
つまり、求人票に、
完全在宅・全国どこでも勤務OK!
と書いてあっても、フィリピン・タイ・ベトナム・ヨーロッパなどから働けるとは限りません。
ここを見落とすと、せっかく応募して面接まで進んだのに、
「海外在住者は対象外です」
となってしまいます。
「完全在宅」だけではなく、
「完全在宅 + 海外在住可」
の仕事です。
【7ステップ】駐在妻が海外からできる業務委託を探す方法
私なら、次の順番で仕事を探します。
- 滞在国・夫の会社で「働いていいか」を確認する
- 自分ができる仕事・働ける時間を決める
- 「海外在住可」で求人を探す
- プロフィール・職務経歴書を作る
- 条件の合う求人へ複数応募する
- オンライン面談・面接を受ける
- 契約条件を確認して仕事を開始する
STEP 0仕事探しより先に「海外で働いていいか」を確認する
普通の主婦のパート探しと、駐在妻の仕事探しで一番違うところです。
駐在妻の場合、求人サイトを開く前に確認することがあります。
- 現在の滞在資格で仕事ができるか
- オンラインで海外企業・日本企業の仕事をする場合の扱い
- 夫の勤務先に帯同家族の就労制限がないか
- 現地で税務上の手続きが必要になるか
- 日本側で税務上の手続きが必要になるか
特に注意したいのが、
「日本の会社から日本円でもらうなら、現地で働いていることにはならない」
とは限らないことです。
実際に仕事をしている場所が海外であれば、滞在国側のルールが関係する可能性があります。
駐在家庭の場合、法律上は可能でも、会社の海外赴任規程で配偶者の就労について届出や制限が設けられているケースもあります。
「業務委託なら大丈夫だろう」と自己判断せず、一度確認しておく方が安心です。
STEP 1まず「週何時間・いくら・何をするか」を決める
働けることを確認したら、次は求人を探す……のではありません。
先に、自分の条件を決めます。
ここを決めずに求人を見始めると、仕事探しがかなりブレます。
- 週に何時間働きたい?
- 日本時間の何時なら働ける?
- 月いくらくらい欲しい?
- これまでの仕事で何ができる?
- 今後身につけたいスキルは?
例えば、
週15時間程度
日本時間10〜16時のうち3時間
月5万円以上
事務・メール対応経験あり
まで決めておけば、求人の選別がかなり簡単になります。
駐在妻に向いている業務委託の仕事は?
在宅ワークというと、「何か特別なスキルがないと無理」と思うかもしれません。
でも、実際には会社員時代の経験をそのまま使える仕事もあります。
| 仕事 | 活かしやすい経験 |
|---|---|
| オンラインアシスタント | 一般事務・営業事務・秘書 |
| カスタマーサポート | 接客・CS・コールセンター |
| データ入力・リサーチ | 事務・Excel |
| Webライター | 文章作成・業界経験 |
| Webマーケティング補助 | マーケ・広告・事務 |
| SNS運用 | 広報・マーケ・画像制作 |
| 動画編集 | 編集ソフト・制作経験 |
| Webデザイン | デザイン・制作 |
| 経理補助 | 経理・簿記 |
| 採用アシスタント | 人事・採用・事務 |
大事なのは、
「在宅ワーク用に新しい職業をゼロから作らなきゃ」
と考えすぎないことです。
日本でやっていた仕事の一部を、オンラインで切り出せないか?
から考えた方が、最初の仕事は取りやすいと思います。
STEP 2「海外在住可」で求人を探す
条件が決まったら、いよいよ求人探しです。
ここでの最大のコツは、「在宅」だけで検索しないこと。
検索キーワードはこれを使う
- 海外在住可 業務委託
- 海外在住OK フルリモート
- フルリモート 海外可 業務委託
- 完全在宅 海外在住
- オンラインアシスタント 海外在住
- 在宅事務 海外在住可
- カスタマーサポート 海外在住可
- Webライター 海外在住
- 日本語 カスタマーサポート リモート 海外
職種を入れて検索するのがポイントです。
例えば事務経験があるなら、
「海外在住可 オンラインアシスタント 業務委託」
など。
どこで仕事を探す?私は4ルートを併用するのがおすすめ
① 求人検索サイト
まずは一般的な求人検索サービス。
「業務委託」「フルリモート」「海外在住可」などを組み合わせて検索します。
ただし、求人票に「フルリモート」としか書かれていない場合は、日本国外からの勤務について企業へ確認が必要です。
② クラウドソーシング
業務委託初心者なら、クラウドソーシングも候補です。
- ライティング
- データ入力
- オンライン事務
- リサーチ
- デザイン
- 動画編集
など、小さな案件から実績を作れるのがメリットです。
サービスによって海外居住者の本人確認・報酬受取・利用条件が異なるため、登録前に現在の規約を確認してください。
③ 企業の採用ページから直接応募
意外と見落としがちなのがこれ。
在宅チームを持っている会社の採用ページを見ると、業務委託メンバーを直接募集していることがあります。
オンライン秘書、Web制作、カスタマーサポートなど、気になる業界の会社を探して、採用ページを定期的に見る方法です。
④ LinkedInなどで直接探す
英語が使えるなら、日本の求人だけに限定しなくてもいいと思います。
特に海外在住という条件は、日本国内の求人ではデメリットになりやすい一方、グローバル企業では普通のこともあります。
LinkedInなどで、
Japanese Remote
Japanese Customer Support Remote
Japanese Contractor
Japanese Operations Remote
などで探す方法もあります。
駐在妻の仕事探しでは「時差」が条件になる
海外在住者ならではの問題が、時差です。
例えば日本企業の仕事なら、
- 日本時間9〜18時
- 午前中に定例ミーティング
- 日本時間中にチャット返信
などを求められることがあります。
東南アジアなら日本との時差が比較的小さいため合わせやすいですが、ヨーロッパやアメリカなどでは勤務時間が大きくずれる可能性があります。
- 稼働時間自由
- コアタイムなし
- 非同期コミュニケーション中心
- ミーティング週1回程度
などの条件があると、海外在住者にはかなり働きやすいです。
STEP 3プロフィール・職務経歴書を作る
応募先を探しながら、仕事用プロフィールを作ります。
業務委託では、正社員転職とは少し見せ方を変えます。
採用する側が知りたいのは、
「この人に何を任せられるか?」
だからです。
- これまでの職歴
- できる業務
- 使えるツール
- 週の稼働可能時間
- 対応可能な時間帯
- 海外在住であること
- オンライン勤務経験
- 英語など語学力
「駐在妻です」だけを自己紹介にしない
私はここも大事だと思っています。
例えば、
「夫の海外赴任についてきた駐在妻です。時間があるので働きたいです」
より、
「営業事務を5年間経験。顧客メール対応、Excel集計、資料作成が可能。現在海外在住のため、オンラインで週20時間程度稼働できます」
の方が、仕事を頼む側には分かりやすいです。
「駐在妻」は生活状況であって、職業上の強みそのものではありません。
これまで何をしてきたかを先に書きます。
STEP 4気になる仕事には複数応募する
条件に合う求人を見つけたら応募します。
ここで一社に絞りすぎないのがおすすめです。
業務委託求人は、
- 募集人数が少ない
- 急募が多い
- 条件の良い案件は早く決まる
- 返信が来ないこともある
ためです。
まず応募して話を聞いてから、仕事内容・時間・報酬が自分に合うか判断すればOK。
最初から完璧な一社を見つけようとすると、いつまで経っても応募できなくなります。
STEP 5オンライン面接を受ける
書類選考を通過したら、ZoomやGoogle Meetなどでオンライン面談を受けることが多いです。
業務委託の面談では、正社員転職以上に「実際に働ける条件」を確認されます。
- 週何時間稼働できますか?
- 日本時間の何時に対応できますか?
- いつから開始できますか?
- これまで○○をした経験はありますか?
- Slack・Chatwork・Notion・Google Workspaceなどは使えますか?
- 長期で継続できますか?
- 海外在住でも安定したネット環境がありますか?
駐在妻なら「いつまでその国にいるか」も聞かれることがある
企業側からすると、海外在住であること以上に、
「半年後に帰国して辞めませんか?」
が気になります。
だから、今後引っ越す可能性があっても、
「オンラインで継続できる仕事を希望しており、転居後も続けたいと考えています」
と説明できれば、むしろ完全在宅を希望する理由として自然です。
STEP 6採用されたら「業務委託契約」を必ず確認する
仕事が決まったら、ここで安心してはいけません。
パート・正社員と業務委託では、働き方がかなり違います。
- 報酬はいくらか
- 時給制・月額制・成果報酬のどれか
- 支払日はいつか
- 振込手数料は誰が負担するか
- 海外口座への支払いは可能か
- 日本の銀行口座が必要か
- 最低稼働時間はあるか
- 契約期間
- 契約解除の条件
- 秘密保持義務
- パソコン等は自分で準備するか
業務委託は「在宅パート」ではない
ここは特に初心者なら知っておきたいところです。
業務委託は、一般的な会社員やパートのような「雇用契約」とは異なります。
| パート・社員 | 業務委託 | |
|---|---|---|
| 関係 | 雇用 | 企業から業務を受託 |
| 報酬 | 給与 | 業務への報酬 |
| 働き方 | 会社の勤務ルール | 契約内容による |
| 有給休暇 | 条件を満たせばあり | 通常は雇用上の有給なし |
| 社会保険等 | 勤務条件等による | 原則として自分で確認・管理 |
自由度が高い反面、税金や保険、仕事に必要な経費などを自分で管理する場面が増えます。
STEP 7最初の仕事は「実績作り」と考える
いよいよ仕事開始です。
最初から月20万円、30万円の仕事を取ろうとしなくてもいいと思います。
例えば最初は、
週10時間・月3〜5万円
くらいでも、
- 海外からリモートで働いた経験
- オンラインツールを使った経験
- 業務委託で継続した実績
- クライアントからの評価
ができます。
この「最初の1件」が、次の仕事を取りやすくしてくれます。
未経験なら「何でもできます」より1つに絞った方が仕事を取りやすい
業務委託を始めようとすると、
「事務もライティングもSNSも何でもやります!」
と書きたくなります。
でも最初ほど、私は逆がおすすめです。
× 何でもできる在宅ワーカー
よりも
○ カスタマーサポート経験を活かしたオンラインCS
○ 営業事務経験を活かしたオンラインアシスタント
○ 経理経験を活かしたオンライン経理
の方が、「何をお願いできる人なのか」が分かります。
駐在妻であることが、逆に強みになる仕事もある
駐在妻であること自体を職歴にする必要はありません。
でも、海外生活で身についたことが仕事につながる場合はあります。
- 海外生活経験
- 時差をまたいだコミュニケーション
- 英語での簡単なやり取り
- 異文化環境への適応
- 海外在住者目線でのリサーチ
- 現地情報
例えば、海外旅行・留学・駐在関連メディアのライティングなら、実際に海外で暮らしていることが経験として役立つ可能性があります。
業務委託からキャリアアップする方法
小さな業務委託から始めても、そこで終わりではありません。
例えば、
オンライン事務
↓
オンライン秘書
↓
チーム管理・バックオフィスOps
カスタマーサポート
↓
Customer Success
↓
CS Ops
Webライター
↓
SEO・編集
↓
コンテンツマーケティング
データ入力・Excel
↓
データ集計
↓
業務改善・分析
というように、仕事をしながら専門性を増やすこともできます。
「駐在期間が終わっても続けられる仕事」を選ぶのがおすすめ
私が駐在妻の仕事探しで一番大事だと思うのがここです。
駐在生活には期限があります。
数年後、日本へ戻るかもしれない。
別の国へ行くかもしれない。
だからこそ、
「今住んでいる国だからできる仕事」
だけではなく、
「次の国へ行っても続けられる仕事」
を持てるとかなり強いと思います。
現地のお店でパートすることが悪いわけではありません。
でも、駐在生活をきっかけに完全在宅の仕事を一つ持っておけば、次に引っ越したときもゼロから仕事探しをしなくて済む可能性があります。
駐在妻が業務委託で働くメリット
メリット1|住む場所が変わっても続けやすい
一番大きいメリットだと思います。
駐在妻は、自分の都合とは関係なく住む国が変わることがあります。
完全オンラインで完結する仕事なら、契約や各国の就労条件をクリアできることを前提に、転居後も同じクライアントと仕事を続けられる可能性があります。
メリット2|フルタイムより小さく仕事を再開できる
「いきなり週5フルタイムはちょっと……」という人にも業務委託は選択肢になります。
週5時間、10時間程度の案件から始められる場合もあります。
仕事から離れていた期間がある人なら、まず小さく再開して仕事の感覚を取り戻すという使い方もできます。
メリット3|「駐在妻期間」がそのままキャリアブランクにならない
数年間海外へ帯同すると、その期間をどう説明するか不安になる人もいると思います。
でも業務委託で仕事を続けていれば、
「海外帯同中も○○の業務を継続していました」
と職歴として説明できます。
逆に、業務委託が向かない人もいる
一方で、業務委託が全員に向いているわけではありません。
- 毎月絶対に固定収入が必要
- 社会保険・福利厚生を重視したい
- 仕事を自分で探すのが苦痛
- 契約・請求・税務の管理をしたくない
- 仕事とプライベートを完全に分けたい
という人なら、現地採用や雇用型のリモートワークの方が合う場合もあります。
まとめ|駐在妻の完全在宅探しは「海外在住可」から始める
駐在妻が完全在宅の仕事を探すとき、単純に「在宅ワーク」と検索するだけでは、なかなか自分に合う仕事にたどり着けません。
まず覚えておきたいのは、
駐在妻が探したいのは、
「完全在宅」+「海外在住可」+「自分の時差で働ける」
仕事です。
そして、仕事探しの順番は、
- 自分が海外で働いていいか確認
- 働きたい時間・仕事内容を決める
- 海外在住可の求人を探す
- 経験を整理してプロフィールを作る
- 複数応募する
- オンライン面談を受ける
- 契約を確認して仕事開始
です。
駐在妻になったからといって、必ず働かなければいけないわけではありません。
仕事をせず海外生活を楽しむ期間があってもいいと思います。
でも、
「少し働きたい」
「キャリアを完全には途切れさせたくない」
「帰国後につながる何かをしておきたい」
と思ったとき、業務委託という働き方を知っているだけでも選択肢は増えます。
今いる国で仕事を探すのではなく、「どこに住んでも続けられる仕事」を探してみる。
転居の多い駐在妻だからこそ、そんな働き方はかなり相性がいいのではないかと思っています。

