私は東南アジアで、現地採用のカスタマーサポートとして働いています。
正直に言うと、忙しい時期もあります。
でも、ふとした瞬間に「このまま数年後も同じことをしているのかな」と不安になることがあります。
問い合わせ対応はできるようになった。
英語で社内チャットもできる。
それなのに、新しいスキルはあまり増えていない。
本帰国したとき、「海外でカスタマーサポートをしていました」だけで、次の仕事につながるのだろうか。
そんな不安から、私は業務改善やExcel、VBAの勉強を始めました。
現地採用のカスタマーサポートとして働いていると、「このまま今の仕事を続けていて大丈夫かな」と思うことがあります。
- 毎日似たような問い合わせ対応の繰り返し
- 周りに将来のロールモデルがいない
- 英語は使うけれど、成長している実感が薄い
- 本帰国後に日本で転職できるのか不安
私自身も東南アジアで現地採用として働きながら、「この経験は日本に帰った後も評価されるのかな」と考えることがあります。
ただ、カスタマーサポートの経験は決して無駄ではありません。
今の仕事を土台にしながらスキルを積み上げれば、次のような職種へ進むこともできます。
CS → Senior CS → Ops → CS Ops → Customer Success → PM → Consultant
すべての人がこの順番で進むわけではありません。
ただ、カスタマーサポートで身につけた顧客理解、問題解決、社内調整の経験は、Opsやカスタマーサクセス、プロジェクト管理にもつながります。
- 現地採用のCSがキャリアに不安を感じる理由
- カスタマーサポート経験が次の仕事にどうつながるか
- CSの次に目指せる職種
- 今から身につけたいスキル
- 転職で評価される実績の作り方
現地採用の駐在妻が本帰国後のキャリアに不安を感じる理由
「海外で働いていました」だけでは評価されにくい
本帰国後の転職では、「海外で働いていました」という事実だけでは、十分に評価されないことがあります。
企業が知りたいのは、海外で働いていたことそのものではありません。
- どんな仕事を担当したのか
- どんな成果を出したのか
- どんなスキルを身につけたのか
- どんな改善を行ったのか
つまり、ただ問い合わせ対応を続けるだけでは、少しもったいない状態になってしまいます。
同じカスタマーサポートでも、FAQ改善、業務自動化、新人教育、問い合わせ分析などの経験が加わると、転職時の見え方は大きく変わります。
駐在妻は帰国や異動の時期を自分で決めにくい
駐在妻のキャリアが難しい理由の一つは、次の転居や本帰国の時期を、自分だけでは決められないことです。
- 夫の辞令で別の国へ移る可能性がある
- 本帰国の時期が読めない
- 転職回数が増えやすい
- 長期プロジェクトへ参加しにくいことがある
だからこそ、特定の会社だけで通用するやり方ではなく、どの会社でも使えるスキルを身につけておくことが重要です。
カスタマーサポート経験は、実はキャリアアップにつなげやすい
カスタマーサポートは、単に質問へ回答する仕事ではありません。
日々の問い合わせ対応では、次のような力を使っています。
顧客の本当の課題を理解する力
顧客が最初に口にした質問と、本当に困っていることが一致しない場合があります。
そのため、カスタマーサポートでは、状況を聞きながら「本当の問題は何か」を整理します。
これは、カスタマーサクセスやコンサルタントにも必要な力です。
問題を切り分けて解決する力
問い合わせ対応では、次の流れを何度も繰り返します。
- 状況を確認する
- 原因を切り分ける
- 必要な部署へ確認する
- 解決策を伝える
- 問題が解決したか確認する
これは、「現状把握→課題分析→解決策の実行」という業務改善やコンサルティングの基本にもつながります。
他部署と調整する力
実際のCS業務では、自分一人で問題を解決できないことも多いです。
- エンジニア
- 営業
- 決済担当
- 物流担当
- 海外の関連部署
こうした部署へ必要な情報を伝え、回答を受け取り、顧客へ分かりやすく説明する経験は、Opsやプロジェクト管理でも評価されます。
カスタマーサポートの次に目指せるキャリア
Senior CS・チームリーダー
最初に目指しやすいのは、Senior CSやチームリーダーです。
通常の問い合わせ対応に加えて、次のような仕事を担当します。
- 難しい問い合わせのエスカレーション対応
- 新人教育
- 品質チェック
- チームKPIの管理
- マニュアルやテンプレート改善
正式な役職がなくても、こうした仕事を少しずつ引き受けることで、次の転職でリーダー経験として説明しやすくなります。
Ops(オペレーション)
CSから比較的移行しやすいのが、オペレーション職です。
Opsの役割は、現場の仕事を効率化し、安定して回る仕組みを作ることです。
- 業務フローの整理
- マニュアル整備
- KPI管理
- 集計やレポートの自動化
- 他部署との運用調整
「手作業ばかりで時間がもったいない」と感じる人は、Ops向きかもしれません。
CS Ops
CS Opsは、カスタマーサポートやカスタマーサクセスのチームを、データやツールの面から支える仕事です。
- 問い合わせ内容の分析
- ダッシュボード作成
- Zendeskなどの運用改善
- FAQやチャットボット改善
- 工数削減
- KPI設計
CSの現場経験があり、さらにExcel、SQL、BIツールなどを使える人は、CS Opsへ進みやすくなります。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは、問い合わせが来てから対応するのではなく、顧客がサービスを活用して成果を出せるように支援する仕事です。
CS経験者は、顧客がどこでつまずくかを理解しているため、比較的相性があります。
- 顧客への活用提案
- 導入支援
- 利用状況の分析
- 解約リスクへの対応
- 営業・プロダクト部門との連携
「正しく回答する」だけでなく、「顧客に成果を出してもらう」という視点が必要です。
プロジェクトマネージャー
複数部署や海外チームとの調整経験がある場合は、プロジェクトマネージャーも選択肢になります。
- 進行管理
- スケジュール調整
- 課題・リスク管理
- 関係者への情報共有
- 海外チームとの連携
現地採用で多国籍なメンバーと仕事をした経験も、説明の仕方次第で強みになります。
コンサルタント
少し距離はありますが、CSからOpsやプロジェクト業務を経て、コンサルタントへ進むルートも考えられます。
CS → Ops・CS Ops → 業務改善・プロジェクト経験 → コンサル
今の職場で非効率な業務を見つけ、改善し、成果を数値で残す経験は、コンサルティングの仕事にもつながります。
CSからキャリアアップするために身につけたいスキル
Excel
最初に身につけたいのはExcelです。
- ピボットテーブル
- VLOOKUP・XLOOKUP
- IF・COUNTIF・SUMIF
- INDEX・MATCH
- グラフ作成
- Power Query
問い合わせ件数や対応時間、カテゴリ別の傾向を集計できるようになると、単なる担当者から、データを見て改善を考えられる人へ変わります。
VBA
VBAを使うと、Excel上の繰り返し作業を自動化できます。
- 問い合わせデータの集計
- CSVデータの整形
- 定型レポートの作成
- 顧客情報の転記
- 複数ファイルの統合
いきなり難しいコードを書く必要はありません。
まずは「マクロの記録」を使い、自分が普段行っている作業を自動化するところから始められます。
Googleスプレッドシート・GAS
Google Workspaceを使う会社では、GoogleスプレッドシートやGASのスキルも役立ちます。
複数人で同時に編集したり、フォームやメールと連携したりできるため、チームの運用改善につなげやすいツールです。
SQL・BIツール
OpsやCS Ops、カスタマーサクセスを目指すなら、SQLやBIツールも強い武器になります。
- 問い合わせ傾向の分析
- 顧客の利用状況確認
- KPIの可視化
- 解約リスクの把握
最初から高度な分析をする必要はありません。
まずはデータを取り出し、件数や傾向を確認できるレベルを目指すとよいと思います。
AI活用
今後は、AIを使って業務を効率化できる人も評価されやすくなると思います。
- メールやチャット文面のたたき台作成
- 英語表現の確認
- マニュアルの要約
- FAQ案の作成
- VBAや関数のコード補助
- 問い合わせ内容の分類案作成
私自身も、メール作成や英語表現の確認、業務改善のアイデア出しにAIを使っています。
今の職場で作れるキャリアアップ実績
転職で評価されるのは、勉強したことだけではなく、実際に仕事で使った経験です。
今の職場でも、次のような実績を作れます。
- 問い合わせデータの集計を自動化した
- 月20時間の作業時間を削減した
- FAQ改善で重複問い合わせを減らした
- 英語マニュアルを日本語化した
- 新人向け研修資料を作成した
- 定型文を見直し、返信時間を短縮した
大きなプロジェクトでなくても構いません。
自分の周りにある面倒な作業を一つ改善し、その結果を数字で残すことが大切です。
職務経歴書では「担当業務」より「改善と成果」を書く
本帰国後の転職では、現地採用で働いた事実だけではなく、仕事の成果を具体的に伝える必要があります。
弱い書き方
カスタマーサポートとして、日本人顧客からの問い合わせ対応を担当しました。
評価されやすい書き方
日本人顧客向けカスタマーサポートとして、メール・チャットによる問い合わせ対応を担当。海外チームと英語で連携し、問い合わせデータの集計業務をExcel・VBAで自動化。月20時間の工数削減と、手作業による入力ミスの削減を実現しました。
成果を書くときは、次の順番で整理すると伝わりやすくなります。
- どんな課題があったか
- 自分が何をしたか
- どのツールやスキルを使ったか
- 結果がどう変わったか
作業時間、問い合わせ件数、ミスの数、利用者数など、できるだけ数字を残しておきましょう。
数年前は「駐在中はキャリアが止まる」と思っていた
数年前の私は、夫の海外赴任に帯同したら、キャリアはいったん止まるものだと思っていました。
日本の仕事を離れ、帰国時期も分からない。
現地で仕事が見つかっても、日本へ帰った後に評価されるか分からない。
でも今は、少し逆の見方をしています。
海外で働きながら、英語、業務改善、Excel、VBA、AI活用を積み上げれば、本帰国後の選択肢は増やせるかもしれません。
今のCS経験も無駄ではありません。
顧客の困りごとを理解すること。
問題の原因を切り分けること。
英語で他部署と連携すること。
これらは、Ops、CS Ops、カスタマーサクセス、プロジェクト管理にもつながる経験です。

今の会社を完璧な職場に変えることはできなくても、今の仕事から持ち帰るスキルは自分で増やせます。
まとめ|駐在中はキャリアの停滞期間ではなく、次の仕事への仕込み期間
現地採用のカスタマーサポートとして働いていると、「このままでいいのかな」と思うことがあります。
毎日同じ問い合わせを処理していると、成長している感覚を持ちにくいこともあります。
しかし、カスタマーサポートの経験は、次のキャリアにつながる土台になります。
- Senior CS・チームリーダー
- Ops
- CS Ops
- カスタマーサクセス
- プロジェクトマネージャー
- コンサルタント
私自身も、ただ問い合わせ対応を続けるだけではなく、本帰国後にどんな仕事をしたいかを考えながら、少しずつスキルを積み上げていきたいと思っています。
もし今の環境に物足りなさを感じているなら、まずは目の前にある面倒な作業を一つ見つけてみてください。
- Excelで集計する。
- VBAで自動化する。
- FAQを改善する。
- 結果を数字で残す。
数年後、「海外に行ったからキャリアが止まった」ではなく、「海外で働いたから選択肢が増えた」と言えるように。

駐在中の今を、ただ本帰国を待つ期間ではなく、次の仕事へ進むための仕込み期間に変えていきたいと思っています。


