病みつきになる女性を描くグレタ・カーヴィクによる映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 書評
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『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』を観てきました。(以下、ネタバレあります。)

結婚直前のエマ・ワトソンに「一緒に逃げよう」…映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』本編映像

暫定で今年一番です!ざざっと感想まとめました

ざざっと感想覚え書き!

ただし、老婆心ながらシネマトゥデイのまるでディズニープリンセス映画のようなタイトルと宣伝方法では潜在的な観客を逃してしまうのではないかと思われる。映画の本筋がわからないような、さらに勘違いされるような部分をなぜ切り取るのか、私にはわからない。(もしかするとエマワトソンが出ていることを強調しただけ?)

予告を見るだけだと、結婚する女と結婚しない女の二項対立しか見えてこないが、この映画は病みつきになるような二律背反的な魅力的な女性を、グレタカーヴィクがうまく描いている。骨太だけどしなやかな、志の高い女性4人の家族の物語なのに、これでは結婚しない骨太か、結婚するしなやかな女性像しか見えてこない。本当にこれは惜しいことだと感じる。映画を見に行ってから予告を見て本当によかった。(予告をはじめに観ていたらもしかすると映画館に足を運ばなかったかもしれない。)

監督のグレタカーヴィクは病みつきになるような女性を描くのが本当にうまい。俳優として出演していた映画『フランシス・ハ』『20センチュリーウーマン』を観てから注目していたが、これから名を残す映画作家になるのだろうと思う。作中で描かれている魅力的な女性たちについて語るには、村上春樹がアメリカの作家であるグレイス・ペイリーに当てた表現が、これ以上言い当てはまらないほどぴったりだったので引用する。

ごつごつとしながらも流麗、ぶっきらぼうだが親切、戦闘的にして人情溢れ、即物的にして耽美的、庶民的にして高踏的、わけはわからないけれどよくわかる、男なんかクソくらえだけど大好き、どこをどうとっても二律背反的に難儀な文体が、逆にいとおしくてたまらなくなってしまうのである。(村上春樹『最後の瞬間のすごく大きな変化 (文春文庫)』P 305)

今までの女性をメインに描いた作品と女性作家に漂う「これほどまでに性差別に苦しんできたのよ」という悲壮感も怨嗟も、うっとうしい正義感もない。いつの時代でも女たちが抱いた欲望や出世願望は描きつつも、彼女たちを突き動かした原動力を「家族」として捉えているのが温かくてよかった。すすり泣きしていた観客も多かったように思う。

ティモシー・シャラメら”若草物語”キャストによる、こだわりのシーン解説。| VOGUE JAPAN

キャストたちによるシーン解説でも母親役の俳優が語っているが、グレタ監督映画『レディバード』でも共演していた、シアーシャ・ローナンとティモシーシャラメが目立つ。ほとばしる勢いというか、美しさを浴びせる、輝きを放つ彼らの魅力がスクリーンいっぱいにある。『レディバード』を観た時以上の美しさがそこにはあった。

また、衣装が凝りに凝ってディテールまで作り込まれたて、作品全体の雰囲気を盛り立てる。若草物語は10年もの長い歳月が描かれている長編作品であるので、この作品には多くの登場人物がいるため約2時間の映画にまとめるのは大変だったろうと思う。だけれども衣装の力も相まってキャラクター一人一人の説明不要な人間性が浮かび上がってきて、まったく物足りなくない。ジャクリーヌ・デュランという有名な衣装作家が手掛けており、四姉妹のテーマカラーをつくったり、1850年代のファッションを知り尽くしていたりと本当に素晴らしいキャストが揃った作品であったことがわかる。

四姉妹のカラーは、ジョーは赤、メグ役のエマワトソンはグリーンで、これはドレスに買った布も緑だった。はじめにグリーンのスカーフを監督が見せてもらったときに、この時代では派手すぎないかと言ったところ、「1850年代のファッションにはものすごく派手な色で布を染めており、その時代の白黒でセピア色の写真からはわからないが、実際には派手なオレンジ、黄色だった」と言われたらしい。エイミーは青でこれはローリーと出会ったときの淡いスカートから大人になってプロポーズされるときにも繊細な青いドレスを身に纏っている。

ナイスキャスト!と思ったのが、最終的にジョーのボーイフレンドとなる教授役のルイガレル。『グッバイゴダール』などに出演しているフランス人俳優で、彼の甘いフェイスは『うつくしい人』を見てからの虜なので、登場してきたときはうれしかった。叔母役にはメリル・ストリープ、父役に『ブレイキングバッド』のソウル・グッドマン役のボブ・オデンカーク、母親役にはHBOドラマの『ビッグ・リトル・ライズ』や、ネットフリックスオリジナルドラマ『マリッジ・ストーリー』のローラ・ダーンと、好きな作品に出ているキャストが勢揃いで驚くべくほど豪華でした。

ひとまず、これは観に行くべきおすすめの作品です。

原作小説『若草物語 (福音館文庫 古典童話) 』


南北戦争時代のアメリカ合衆国。戦地に赴いた父親不在の家庭を、四人姉妹のメグ、ジョー、ベス、エイミーが賢くやさしい母親と隣人の善意に助けられ、失敗を乗り越え、それぞれの個性を生かしながら支えていきます。(Amazonより)

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1日のおわりに映画を観る生活は最高だよ

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