私的趣味であるゴダール映画の在野研究に用いるために購入した資料本をまとめました。のんびりとゴダール映画は観ているのですがやはり本があるとより楽しめますね。ゴダールの望みである「理解せずに感じろ!」を無視した行いかもしれませんがお許しあれ。
完全保存版 ミニシアターガイド『シネマップ2000』

表紙から胸アツではないですか。バッファロー66の2人です。こちらはメルカリで購入しました。ゴダールをはじめとする、ミニシアター監督カタログが読み応えあってたのしいです。とくにゴダール以外では、レオス・カラックスとウォン・カーウァイのことも知れたのがうれしい。今はもう無き東京のミニシアター紹介もあって、2000年といえど遠い昔のことのよう。
完全保存版 ミニシアターガイド 『シネマップ2000』 エスクァイア日本版5月臨時増刊 2000年刊行 エスクァイア マガジン ジャパン 定価:580円/110ページ
ユリイカ1998年10月号 特集=60年代ゴダール
最近Amazonで手に入れたのですが、98年のユリイカ 。もうこれ、本当に買ってよかった。雑誌というか、本というか、この時代の出版物ってこんなに肩肘張ってなくて文化が溢れていて熱量ある感じだったんだと、見開きの目次欄を見せられるだけで、型にはまっていない装丁を見るだけで感じられます。ゴダールやアンナカリーナのインタビューも載っていて、映画もそれぞれ著名人が評論していて読み応えたっぷり。
特集*60年代ゴダール 【ゴダールは語る】 わが読書 / ジャン=リュック・ゴダール [聞き手=ピエール・アスリーヌ] (訳=細川晋) ~ゴダール初期短篇作品フィルモグラフィ~ 1959年以前 『コンクリート作業』(1954) 『コケティッシュな女』(1955) 『男の子の名はみなパトリック』(1957) 『シャルロットとジュール』(1958) 『水の話』(1958) 1959年以降、1968年以前 『新・七つの大罪 第5話 「怠けの罪」』(1961) 『ロゴパグ ゴダール篇 「新世界」』(1962) 『立派な詐欺師』(1963) 『パリところどころ 第5話 「モンパルナスとルヴァロワ」』(1965) 『愛すべき女め・女めたち 第6話 「二〇〇一年愛の交換 “未来”」』(1966) 『愛と怒り 第4話 「愛」』(1967) 『ベトナムから遠く離れて 第6章 「カメラの眼」』(1967) 【『勝手にしやがれ』(1959)】 それは 『勝手にしやがれ』 からはじまる / ラウル・クタール [聞き手・構成=山田宏一] 【『小さな兵隊』(1960)】 出演して映画は自分の子供のようなもの / アンナ・カリーナ [聞き手=鈴木布美子] 【『女は女である』(1961)】 若いあなたにピッタリ!セックスと愛がいっぱい! / 寺尾次郎 【『女と男のいる舗道』(1962)】 やさしさの記号表現シニフィアン / ジルベルト・ペレス (訳=細川晋) 【『カラビニエ』(1963)】 俺たちがゴダールを観なくなった理由 / 瀬々敬久+井土紀州 【『軽蔑』(1963)】 アマー・タイム ummer Time:1998, 7‐8 / 松本圭二 【『はなればなれに』(1964)】 Bande a Part 『はなればなれに』 大好き / 構成・文=湯山玲子 イラスト=長崎訓子 【『恋人のいる時間』(1964)】 「ゴダールというもの」 つまり 「ゴダール一般」 / 岸野雄一 【『アルファヴィル』(1965)】 未来都市の迷路を抜けたら宇宙が発狂していた / 遠山純生 【『気狂いピエロ』(1965)】 血と赤のページ 『気狂いピエロ』 論 / 鈴木一誌 【『男性・女性』(1966)】 フラッパー 1965‐1968の彷徨うセネカ / 稲川方人 【『メイド・イン・USA』(1966)】 ゴダールの犯罪映画 『暗黒街の顔役』 から 『不思議の国のアリス』 へ / 中条省平 【『彼女について私が知っている二、三の事柄』(1966)】 十月、昼下がり。鏡にうつっている一一の本文テクストからの一八〇の断片フラグマンによる一〇の場景タブロー / 常石史子 【『中国女』(1967)】 彼との生活は映画との出会い / アンヌ・ヴィアゼムスキー [聞き手=鈴木布美子] 【『ウィークエンド』(1967)】 GODARDises[ゴダルディーズ] / ジャン=ピエール・リモザン (訳=森田祐三) 【ゴダールの予告篇】 「近日公開、当劇場にて」 / 採録・文=筒井武文 映像組版=古賀弘幸 青土社 (1998/10/1)
フランス映画史の誘惑 (集英社新書)
2冊目にお伝えしたユリイカにも登場する学習院大学の教授である中条さんの本。この方、100分de名著アルベール・カミュの『ペスト』の回で知ったのですが噺家さんみたいに話がうまいんですよね。こちらの本にゴダール映画の書評と解説も載っています。なんでこんなにゴダール 映画って難解なのよ?という答えも書いてあります。じゃあ答え教えてよ、と思われるかもしれませんがまたそちらは本ブログ記事に書きますね。
リュミエール兄弟による映画の発明から『アメリ』まで、フランス映画100年の魅力を余すところなく伝える最良のガイド! メリエス『月世界旅行』(1902年) 映画はフランスで始まった! そして、高度な文化・芸術・産業としてフランス映画はいまも、アメリカにおとらぬ重要性をもった作品や監督や技術者を生み出しつづけている。そもそもトリック撮影やアニメーション、犯罪映画など、映画の重要な分野を世界に先駆けて開拓したのもフランス映画だった。 本書は、リュミエール兄弟による映画の発明から、ルノワールら巨匠たちによる往年の傑作、映画の革命ヌーヴェル・ヴァーグ、近年の大ヒット作『アメリ』まで、フランス映画百余年の歩みをコンパクトに紹介する最良の一冊である。 アメリカの娯楽映画とは異なる、人間とこの世の真実への深い洞察にみちたフランス映画の世界へようこそ。
以上3冊のご紹介でした。