映画『リンドグレーン』

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映画『リンドグレーン』を観てきた。


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あらすじ

アストリッド・リンドグレーン(アルバ・アウグスト)は、豊かな自然に囲まれたスウェーデンのスモーランド地方で、兄弟たちと共にのびのびと暮らしていた。思春期を迎えた彼女は、教会の教えや保守的なならわし、男性との社会的格差に違和感を覚える。あるときリンドグレーンは文章力の高さを認められ地方の新聞社で働くことになった。(参照:シネマトゥデイ

感想(ネタバレあり)

ギンレイホールで上映されていたので、久しぶりに鑑賞。
転職活動や人生において自分の好きなように生きる難しさにぶつかる自分にとっては、生きるとはたまに死を突き抜けるようなこと、自分がいいと思えば後退してもいいということが身に染みて、励まされる映画でした。
女性作家の伝記映画として、またフェミニズム映画としては、似た構成である『メアリーの総て(すべて)』や『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』と並ぶくらい好きでした。
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人にとっては反感というか不快感を持つ人もいる映画かもしれません。なぜなら、18歳の小娘が25歳以上ほどの妻を持つ男と体を重ねて妊娠して苦渋の人生となってしまうから。彼女の言動のすべてが目を覆いたくなるほどの救いようのない「自業自得」であるとすれば、確かにその通りですが、若い頃の彼女が歩んだ激動の人生はすべて彼女の選択であり、「自己選択」と「自業自得」というのは同じもののようにも思えます
世間体が求める、自立の証としての「自己選択」と世間体がいい顔をしない「自業自得」なんてものは同じものだと、そう感じるのです。
年上の男性と恋に落ち、妊娠をしてしまうも、彼は妻がおり離婚調停中であるため関係がバレて姦通罪とされ投獄されてしまうと話します。結局、リンドグレーンは子どもを産むことができないため、妊娠した女性を助ける弁護士に依頼し、彼女の暮らすスウェーデンの隣国であるデンマークで息子を生み、そのまま預けます。
当時の時代としては、父親の名前がなければ子どもを出産すらできなかったらしく、投獄されてしまえば彼女の子どもは行き先を失います。父親である新聞社の男が離婚をしたら再婚をする予定でした。でもここで、彼女の気持ちに変化が生まれます。彼を愛しているのか、この点がわからなくなるのです。子どもは預かりたいけれど、そしてお金も必要だけれど、そのために男と一緒にいるようなそんな気がしてならないような感情になります。
この気持ちって、夫婦間にもよくあることなのかもしれないですね。「子どものため」だと自分に言い聞かせ、一緒に居たくないのに一緒に居ざるを得ない。結婚も出産もいつの時代でも変わらずに難しいことだと思い知らされます。
結果、男に求婚されるも断り、彼女はお金を稼いで子どもを1人で預かることにします。この決意は本当にすごいことです。2年半もの期間、子どもと離れていたので子どもは育て親のことを実母と思い、リンドグレーンのことは垢の他人であると思い一緒にいることを拒否するのです。当然、彼女は母としてのメンツは丸潰れ。さらに自信もなくしますが、女で一つで育てていき、彼女の持ち前のストーリーで子どもを引きつけ母親として生きていき、勘当されていた家族にも受け入れてもらうことになりました。
リンドグレーンははじめはモテない女性として描かれますが、終盤は自分1人で生きていく決意のもと顔つきも変わり、とても魅力的な女性となっていきます。結果、働いていた先の上司に見初められ結婚することになるのです。
血と汗の結晶とも言える、シンデレラストーリーとは程遠い彼女の半生を映画で知れたことはいい経験となりました。
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