未成年レイプで逮捕された元女性教師メアリー・ケイ・フアラアウの事件をもとにつくられた『あるスキャンダルの覚え書き』

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Notes On A Scandal、あるスキャンダルの覚え書きを観た。この映画、予想以上にかなりおもしろかった、おすすめです。(以下、ネタバレあり)

ロンドン郊外の中学校で歴史を教える初老のバーバラ(ジュディ・デンチ)は、若く美しい新任の美術教師シーバ(ケイト・ブランシェット)に興味を抱く。家族も親しい友人もおらず、飼っている猫だけが心のよりどころだったバーバラは、シーバとの友情に固執するようになる。しかし、ある日、シーバの秘密を知り……。(シネマトゥデイ

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感想おぼえ書き!

アメリカで実際に起こった、当時13歳の未成年の生徒と性行為を行い妊娠・出産したことで知られる、アメリカ合衆国の元女性教師メアリー・ケイ・フアラアウの事件をもとにつくられた小説をもとにした映画ということで観てみたが、児童レイプの犯行についてはほんの一部で主人公女性2人の孤独をテーマに作品が繰り広げられる。

これは孤独についての映画だ。初老の女教師が若く美しい同僚に異常な執着心を持つ話だが、同性愛がテーマではない。心を許した友も全てを受け容れてくれる家族もない孤独な生活が、人間の心を歪め、現実をねじ曲げて自分に都合の良い妄想を作りだしていく怖さと哀しさが描かれているのだ。(映画.com

ジュディ・デンチは初老の女教師、ケイト・ブランシェットが15歳の少年と情愛に陥る若い女教師を演じた。ケイト・ブランシェット演じるシーバは、ありきたりな家庭生活から脱したいということであるが、どうも自閉症の息子への愛情から、15歳の少年への屈折した愛情を感じる。少年は学習障害であり美術の授業が受けたいのに受けられないという嘘をついてシーバに近づく。
彼から気持ちを感じたと話すけれども似通った同情と愛情を履き違えて、自分の知覚のないところで情愛に落ちたというか、とりあえず悪く言えば他人と自分の見境があいまいで自分がない人間というか。だからこそジュディ・デンチが遠じるバーバラにもつけ込まれたように思う。

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日本で考えると、これはお局の問題に似ている。愛想よく最初は近づいてくるのだけれども、お局は自分の失敗や弱みは棚に上げてここぞとばかりに若い人の失敗や弱みにつけ込んでくる。孤独であり人に認められたい初老の彼女は屈折した愛情でシーバに近づくが、ここにも愛と憎しみは紙一重と言うように、はじめは好意を持っていたが次第に憎しみに変わっていっている。
共有できた喜びから、なぜ自分のことをわかってくれないのか、もっと私を認めて、もっと親しく、私を大切にしてくれと、他人との見境を忘れて自己のものとして強要しはじめる。2人の女性は違う人生展開をしているようだけれども、結局はよく似ている。
▼原作
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