ヴァージンクイーンとスペインの対決『エリザベス:ゴールデン・エイジ』

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『エリザベス:ゴールデン・エイジ』を観ました。(以下、ネタバレありです)

1585年、エリザベス1世(ケイト・ブランシェット)はプロテスタントの女王としてイギリスを統治していた。だが、欧州全土をカトリックの国にしようと目論むスペイン国王フェリペ2世(ジョルディ・モリャ)は彼女の失脚を画策する。そんな女王の前に、新世界から戻ったばかりの冒険家ローリー卿(クライヴ・オーウェン)が現れ……。

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エリザベス女王が神々しい…。ざざっと感想まとめました!

ざざっと感想覚え書き!

ゴールデンエイジは、すでに女王に即位した後の話であり、前回神を刈り上げて「私はイギリスに一生を添い遂げるヴァージンクイーンだ!」と(顔が真っ白でちょっと怖いくらいの)神々しい姿で誓ったにしては、女の幸せを諦めきれないで悶々とする女王の姿が描かれるため、前作ほどの勢いと展開はない。異母姉との骨肉の争いや独身宣言のシーンが描かれた、一作目の『エリザベス』は本当におもしろかった。前回同様にゴージャスな衣装とセットは感動するほど壮大でよい。
前作『エリザベス』の続編で、前作のレビューは以下。
http://localonna.com/elizabeth1998/
作品の舞台である1580年代は、大航海時代でありスペインのフェリペ2世がの海洋航海技術・造船技術を発展させ、強大な海軍を育成しており、スペインが世界最強の国であった。同時代に、新教国・プロテスタントのエリザベス女王率いるイギリスとオランダが海上貿易に進出し、とくに云ギリスの海賊行為が多くなってきため、スペインの大西洋貿易を脅かすイギリスに討伐の白羽の矢がたった。さらに、攻撃の口実となったのがスコットランド女王でカトリック教徒であったメアリーの処刑。エリザベス1世の異母姉であったが、エリザベス廃位の陰謀に関係し反逆罪で処刑されている。

1585年、イギリス女王エリザベス1世は議会におされてオランダ独立戦争を救援するための大陸派兵を決定した。それを受けてスペインのフェリペ2世はイギリス(イングランド)に上陸しロンドンを占領する計画を立てた。スペインにとって大西洋貿易を脅かしているイギリスの私拿捕船を抑える好機ととらえたのであろう。なお、フェリペ2世がイギリス討伐のもう一つの口実としたのが、当時ロンドンに幽閉されていた元のスコットランド女王でカトリック教徒であったメアリ=ステュアートを、エリザベス1世が処刑したことも挙げている。

ヘンリー8世と妾のアンブーリンの間に生まれたエリザベス1世が結局好きになった男を妾にして、本命は侍女に取られてという、女としての幸せを追い求められない苦悩にフォーカスしたのが惜しいように思う。前作でヴァージンクイーンを名乗った勢いそのままに、人間関係というよりはスペインとの宗教戦争&バトルを忠実に描いてもよかったのではないかと思えた。最後は嵐を味方につけて、史実通りイギリスがスペインに勝利し、その後エリザベス女王1世の栄光時代は40年ほど続く。
(同じ名を継ぐ、エリザベス女王2世は2022でイギリスで史上初の「在位70周年記念(プラチナジュビリー)」を迎える。イギリスで女王の治世はうまくいくと言われるはずである。ただし、2世の在位期間はもう誰も超えられないのではないだろうか。)
結局エリザベス女王1世の後継ぎは、彼女が処刑した元スコットランド女王メアリーの息子ジェームズとなる。反逆罪で処刑されても、王位は守り抜いたということになるのだろうか。
個人的に毎回思うのが「メアリー」という女の名前がとにかくややこしい。英国女王の座を争った、カトリック教徒のスコットランド女王も「メアリー」であるし、今回エリザベスが恋に落ちる海賊上がりのローリーとの恋敵となる侍女も「メアリー」であるし、なんならエリザベス女王の母のアンブーリンの妹も「メアリー」。同じ時代に生きた女性だけでなく、遡る親族までも同じ名前であるとたまに、一瞬悩んでしまう。
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