【TEDで学ぶ基礎からトレンド】チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『私たちはみんなフェミニストであるべき』

ART

世の中で生まれ続ける問題と解決策の基礎的な知識、用語、取り組み、人々の生活など、さまざまなアプローチから論じているTEDスピーチ。
今回は、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『We should be all feminists -私たちはみんなフェミニストであるべき-』を観ました。『シングルストーリーの危険性』と同じスピーカーです。
http://localonna.com/chimamanda-ngozi-adichie/
[amazonjs asin=”4309207278″ locale=”JP” title=”男も女もみんなフェミニストでなきゃ”]
【動画】チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『We should be all feminists -私たちはみんなフェミニストであるべき-』(TED公式サイトより)

 

スピーチについて

講演の内容は、
「世界的な課題となっているジェンダー問題に対して、ハッピー・アフリカン・フェミニストである彼女が、自分たちに正直である女として生きることの重要性を語ります。語りづらいとされるフェミ問題ですが、さすが作家と言わんばかりの笑って納得できる喩え話が秀逸です」。怒って当たり前の事実に、女性も男性も改めて気づかされます。
観衆のなかに、苦痛そうな男性がいることも注目ポイント。新しい視点、多様性を学びたい人にもぴったりの内容です。

プロフィール

アディーチェ,チママンダ・ンゴズィ
1977年、ナイジェリア南部のエヌグで生まれる。03年発表の初長編『パープル・ハイビスカス』がハーストン/ライト遺産賞やコモンウェルス初小説賞を受賞し、ビアフラ戦争を背景にした長編『半分のぼった黄色い太陽』は07年のオレンジ賞を最年少で受賞してベストセラーとなる。09年9月に国際ペン東京大会に招待されて初来日した。13年に『アメリカーナ』で全米批評家協会賞を受賞。一児の母となってからも、ナイジェリアと米国を往復しなが旺盛に活躍をつづけている。
▼おもな著書
[amazonjs asin=”4309207278″ locale=”JP” title=”男も女もみんなフェミニストでなきゃ”]
[amazonjs asin=”4309467032″ locale=”JP” title=”アメリカーナ 上 (河出文庫)”]
[amazonjs asin=”430946498X” locale=”JP” title=”なにかが首のまわりに (河出文庫)”]

学んだこと

本スピーチで感じたことは、
彼女自身が以前より自信に満ち溢れているということ強く感じました。2009年のスピーチのときよりも圧巻のオーラがある。語り口調は変わらずも鋭くも柔らかな言葉遣いで、聞く人を魅了しています。フェミニズムというのは語るのが難しいとされている問題のひとつ。なぜかと考えると、頑なな固定観念をまずはほぐす必要があったり、説明のつかない感情を捉えないといけなかったりと、説明するにも工程が多いように感じます。センシティブな問題でもあるので、ていねいに紐解いていく必要がある。そこを作家である彼女は物語のなかでうまく説明と感情の層を重ねて語っていきます。
また、フェミニズムの問題は「人間性」の尊厳を伝えたいのにどうしても「女性」という切り口で話さないといけない。人間を語るときにどうしてジェンダーが問題になるのかと思われても、性差がこれまでの経験に影響しているのだから仕方ない。この「仕方ないけど仕方がなくない」ことを言葉にしないといけない。これが難しく避けてこられた理由でもあるように思います。
彼女のスピーチの中で、(他人に理解してもらうための手段として)痛いところを突く具体例で感心したのが下記の部分です。
Or because over years they have been socialized to see cooking as their role? Actually, I was going to say that maybe women are born with a cooking gene, until I remember that the majority of the famous cooks in the world, whom we give the fancy title of “chefs,” are men.
[su_note note_color=”#f1f1f1″]あるいは 長年 料理は女の役割と されていたからでしょうか? 女性には料理の遺伝子があるかも と言いかけましたが 世界の有名な料理家のほとんどは 私たちが「シェフ」と 呼ぶような人たちは 男性です[/su_note]
女性が家事の多くをやることを望まれ、とくに料理を熱心にしないといけない固定観念があるのは周知の事実です。でも、確かに世間は女性に料理を押し付けるのに、「シェフ」といえば男性を思い浮かべますね。この視点には驚かされました。
この理由としては、料理人という仕事自体が長い修行期間が必要になること、また重労働であることが挙げられると思います。それゆえ男性よりも肉体的に弱い女性が続かない環境にあるか、女性で結婚・出産で途中で抜けてしまうとそれはもう振り出しとなっている事実はあるのでしょう。ここにも性差の問題が出ています。
ほかにも、
I used to look up to my grandmother who was a brilliant, brilliant woman, and wonder how she would have been if she had the same opportunities as men when she was growing up.
[su_note note_color=”#f1f1f1″]私は祖母を尊敬していました 本当に素晴らしい女性でした もし 祖母が男性と同じような 機会を与えられていたら どんな風になっていただろうと思います[/su_note]
ここにも同感で、自分の祖母のことを思い出しました。彼女が夫に「女が運転する必要はない」と言われながらも、自分の足が欲しいと懇願しつづけようやく40歳で初めて自動車学校に行く許しを得たと話していました。80代の今でも現役で車に乗っており、私が帰省するたびに迎えにきてくれています。高齢者による事故が多発しているので、いつかは返還することにはなるのだろうけれど、それまで彼女の足でありドライブは楽しみの一つとなっています。
ほかにも祖母と話して意外だったエピソードに夫婦で揉めたときにどうしていたののか、という答えに驚いたことがありました。祖父はとても口下手で酒に飲まれてしまうような性格で、ときには手を上げていたのではないかと思うくらいたまに気性の荒い人でした。そのため、亭主関白で祖母はいつも言いなりになっていたのではないかと想像していたので、彼女は「黙って聞く」と答えると私は勝手に思い込んでいました。でも彼女の答えは「おかしいと思うことは納得がいくまで伝えて話す」というものだったのです。これには驚くとともに、申し訳ない気持ちになったことを覚えています。
Now today, there are many more opportunities for women than there were during my grandmother’s time because of changes in policy, changes in law, all of which are very important. But what matters even more is our attitude, our mindset, what we believe and what we value about gender. What if in raising children we focus on ability instead of gender? What if in raising children we focus on interest instead of gender?
[su_note note_color=”#f1f1f1″]現在では 私の祖母の時代に比べれば 女性に与えられる機会は増えました 政策や法律が変わったおかげです それも重要ですが もっと重要なのは 私たちの態度や考え方です ジェンダーについて どう考え 何を大切にするのか 子どもを育てるとき ジェンダーでなく 能力に重きを置いたら どうでしょう? ジェンダーでなく その子の興味を 尊重してあげたら どうでしょう?[/su_note]
先日からNHKではコロナの緊急番組が連日放映されています。世界の名だたる研究者たちが出てくるのだけれど、ひとりも女性が出てこないのです。ただ、今変わりつつある世界のなかで今後、有名な女性研究者が出てくる可能性が往々にしてあります。今のコロナの対応として、ドイツのメルケル首相、台湾の蔡英文総統、ニュージーランドのアーダン首相など女性リーダーたちの活躍が目まぐるしいです。このように、今後世界が注目する知性からの多岐にわたる現状分析と警告というのが、女性の口から聴けることが増えるといいなと感じます。これまでになかった新しい視点として、性差関係なく能力によって人々が選ばれともに働く社会が今後も続くように私もその気持ちを持ち続けたいです。
[itemlink post_id=”5322″]

タイトルとURLをコピーしました