『ノマドランド』の「さよならをしたくない」喪失感と悲しみはきっと誰かの人生を反映している

ノマドランド ART

アマゾンプライムでノマドランドを観た。夫と仕事と家を失った彼女の選択は、一台の車に思い出を詰め込んだ車上生活者。アメリカの壮大な自然のなかで、現代を生き抜く強い女性像があった。

あらすじ

『ノマドランド』は、2021年のアメリカ合衆国のドラマ映画である。監督はクロエ・ジャオ、主演はフランシス・マクドーマンドが務めた。本作はジェシカ・ブルーダーが2017年に発表したノンフィクション『ノマド: 漂流する高齢労働者たち』を原作としている。

企業の経済破綻と共に長年住み慣れた、アメリカ・ネバダ州の企業城下町の住処を失い、最愛の夫も亡くした主人公のファーン(フランシス・マクドーマンド)。キャンピングカーに亡き夫との思い出を詰め込み、車上生活者(現代の遊牧民=ノマド)として、季節労働の現場を渡り歩く。その日、その日を懸命に乗り越えながら、ノマドたちと往く先々で出会い心の交流を交わしながら、誇りを持った彼女の自由な旅は続いていく。

感想

アマゾンで出稼ぎをする主人公を見ていると、沸沸とアマゾンへの怒りが湧いてくる。どれだけ業界を潰してきたかわからない。負の遺産ではないに決まっているのだけれど、雇用先を消してきた。そんな場所でノマドとして働くのは皮肉なものだと思った。

この映画を見て思ったのは、喪失や悲しさを味わった人というのは二度とさよならをしたくないということだ。さよならをしたくないから、誰かと将来にわたる繋がりを二度と持ちたくない。そんな気持ちを自分の秘めた感情と照らし合わせながら感じた。

女性が夫を失ったあとに、ノマドの生活に溶け込むように、何かを成し遂げるかのごとく生活に挑む姿というのは強い姿だった。自分が目指したい姿、とは言えない。されど、こういう一人で生き抜く女性というのは時代関係なく生き延びることができる先駆者の姿だった。

原作

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2000年代、アメリカに新しい貧困層が現れた。一見すると、キャンピングカーで暮らす気楽な高齢者。有名企業で働いた経歴や建築技術の資格をもつ人もいて、考え方や見た目も中流階級のそれと変わらない。しかし、彼らはガソリンとPC・携帯を命綱に、その場限りの仕事を求めて大移動する、21世紀の「ノマド」である。深夜ひっそりスーパーの駐車場で休息をとり、アマゾン倉庫や大農園など過酷な現場で身を粉にする彼らの実態とは。 気鋭のジャーナリストが数百人のノマドに取材。彼らと過ごした2万4000キロの旅から、知られざるアメリカ、そしてリタイアなき時代の過酷な現実が見えてくる。高齢化社会日本の未来を予見する、衝撃のルポ。

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