世の中で生まれ続ける問題と解決策の基礎的な知識、用語、取り組み、人々の生活など、さまざまなアプローチから論じているTEDスピーチ。今回は、シモーヌ・ド・ボーヴォワール『The meaning of life according Simone de Beauvoir -ボーヴォワールにおける人生の意味-』を観ました。
【動画】シモーヌ・ド・ボーヴォワール『The meaning of life according Simone de Beauvoir -ボーヴォワールにおける人生の意味-』(TEDより)
スピーチについて
講演の内容は、
「シモーヌ・ド・ボーヴォワールの、自由な人生を築く望みを邁進していく新しい哲学<実存主義>について 」が短い5分程度のアニメーションでまとめられています。哲学、フェミニズムを学びたい人にぴったりの内容です。
プロフィール
シモーヌ・ド・ボーヴォワール (Simone de Beauvoir)1908〜1986年
フランスの哲学者、作家、批評家、フェミニスト理論家・活動家。20世紀西欧の女性解放思想の草分けとされる『第二の性』(1949)を出版。
学んだこと
女は女になると女性性について再定義されているように、女性は他人になることを必要とされる。男性はどうなのかと言われても私は女なので知らないが、女は実際にそうだ。生きていることにもともと意味はなく、人間は根源的に「自由な」動物であると、パートナーであるサルトル とともに定義する。
しかし彼女は、サルトル との関係の中で「自由恋愛」を許し合うのであるが、人間が最大限に人生を謳歌する 「自由」というものは、同時に大きな不安を与え、孤独と責任がともなってきて、最後には自己欺瞞に陥る こともある。生涯をかけて、この「自由」を取り巻く快楽と苦悩を体験していく彼女の人生は、女性を生得的な性別であると認めるほうが楽なのか私自身はいつもわからなくなるのである。
ちなみに実存主義とは
「根源的な不安」に向き合い乗り越えるために、「実存主義」という新たな思想を立ち上げた。「人間の本質はあらかじめ決められておらず、実存(現実に存在すること)が先行した存在である。だからこそ、人間は自ら世界を意味づけ行為を選び取り、自分自身で意味を生み出さなければならない」(NHK100分DE名著公式HP サルトル「実存主義とは何か」)
人間にとっての「自由」の意味を読み解き、どうしたらその「自由」を本当の意味で生かしきることができるのかという、自由の処刑の身である人間はデフォで生きるのつらい状態に置かれてしまっているのである。