“日本でいちばん有名なフェミニスト・田嶋陽子”特集『エトセトラVOl.2』

フェミニズムマガジン『エトセトラVOl.2』を読んだ。フェミニズムのトークショーに参加したことと、以前からファンである英文学者の北村紗衣さんが寄稿しているということで手にとった。

表紙から「I love 田嶋陽子」ってキッツいなと思ったけれど、忖度しないことそのことがこの本の趣旨なのだろうなと思い今回は勢いよく購入。Vol.1の存在走っていたけれど長い間敬遠していた。

全体の感想としては、田嶋陽子に興味を持つ、という点では大いに成功している。作品紹介としても一作品ずつ書かれていて、自分が次にどの本を選ぼうかという指針になる。

ただし、あまりにも多くの人が文章を寄せているからなのか、そもそもこの本の責任編集者がずれているのか、本当にそれが“フェミ”というものでいいのですか?と疑問に思う点がちらほら。

まずよくわからないのは、そもそも編集責任者の冒頭文章からはじまる。なぜか、女にも男と一緒で性欲はあるということを声高に言っている。

なぜ男性と競う必要があるのか、勢い余ってはじまる謎の性欲合戦……。(それでいいのか、あんたの"フェミ"とやら)

もう一つ解せないのは、日本の自称フェミニストが怒るのは日本の男性に対してがほとんどだということ。

田嶋陽子が若い頃にヨーロッパ貴族の恋人がいた話を持ち出して、こんなステキな男にモテる田嶋陽子さんを(日本の)男たちはブサイクだ何だと叩いてきたのだ、おかしいでしょう?とざっとまとめるとこんな言い分だ。

貴方のどこが、"フェミ"?なのか。女性の自立をよしとした上なのに、ヨーロッパ生まれのイケメン、お金持ちという理想の恋人像がちゃーんとあるじゃない。わたしにはそれがよくわからない。

なぜ最もリスペクトするフェミニスト、田嶋陽子を褒めるポイントがそこなのか。(それでいいのか、あんたの"フェミ"とやら)

 

ただし冒頭からもいうように、この本は面白かった。突っ込みどころだってさまざまな人が寄稿しているので、その人それぞれの考え方があり、定義からのズレもあるのは仕方ない。

その中でも、北村紗衣さんの『田嶋陽子を取り戻せ』は必読。鋭い考察と、田嶋陽子への敬意を感じる。

エトセトラというだけに、読者の「その他もろもろの意見もあるのですが……」というのも大いに結構なのだろう。ツッコミながら自分の意見を考えていくという新たな試みとも思えてきた。

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